おまけ





さて、取り残された面々はというと。
メロドラマのような展開に付いていけなかったナルトとシカマルを除く7・10班は、どさくさに紛れてエスケープした2人が帰ってからだいぶ長らく固まったままで居た。
かあ、かあ、と鴉が朱に染まった空を飛んで行く。
「・・・・え・・・・?」
ここにきて漸く、ぽつりとサクラが茫然自失のように言葉を洩らした。
「・・・うそ・・・・?」
釣られるようにイノが、信じられないとばかりに手を口に当てる。
「「どうゆうこと?!!!」」
2人のユニゾンは残されたメンバー全員の心からの叫びで。
「・・ん〜。イイ度胸してるよね」
カカシがのんびりと、告げる言葉とは裏腹に車輪眼を開眼させ。
「・・っち、ドベが・・・・」
いつもと変わらぬ舌打ちをしている振りして動揺しまくるサスケの姿。
「「「「・・つか、シカマルめよくもナルトの唇を(怒)」」」」」
2班の怒りを向けられたシカマルの明日はどうなるのか。
「・・・ぼりぼりぼり・・・」
・・・シカマル、おめでとうそして頑張ってね。
それを見遣るチョウジはお菓子をむしゃぶりながら心でハンカチを振り。
「大変だな、あいつも」
誰に向けて言ったのか。アスマが煙草の煙と共にポツリと気遣う言葉を空へ向けた。



ゆるゆると煙草の煙が空へと消えた頃、ナルトと勝者シカマルは、手にした幸せに溺れていて。

だれも今日の任務を放置した事に気付いていないのであった――――



end

2007.